【福祉×高校野球】
野球部寮設立への想い
株式会社Nine代表の久保田健治です。私は甲子園を目指し全力で挑戦しようとする生徒たちの想いに応えるため、母校である精華高等学校硬式野球部に寮を設立することによって、野球部に新たな歴史を刻みます。
近年、甲子園で良い成績を残している強豪校の野球部は、学校全体が全寮制であったり、希望者に対して寮を用意していたりする学校が殆どです。ではなぜ、寮がある野球部は強いチームになるのか。
その理由としてまず、練習に専念出来るということが挙げられます。それだけではなく、上級生と共同生活をすることで上下関係の礼儀を学べたり、同級生が寮で自主トレをしている姿を見て、競争心を持つことができたりします。さらに、下級生の面倒を見て相談に乗ってあげることで、思いやりの心を養うこともできます。また寮での規則正しい、規律ある生活の中で、私の座右の銘でもある『克己心』を育てることができます。社会に出れば、ありとあらゆる欲望に巻き込まれます。そんな時でも自分を律するブレない心があれば、必ず社会の荒波をかき分けることができます。野球と寮生活を通じて、私はそういった強い生徒を育てることを目標としております。
しかしながら、寮生活を始めるにあたり大きなハードルになるものがあります。それが『寮費』です。この大きなハードルがあるため、強豪校での野球を諦めざるを得ない生徒が多くいることも事実です。そこで弊社は、他の強豪校にはない特別な仕組みで、企業として寮生活をサポートしようと考えました。弊社のメイン事業の一つである障がい福祉サービス事業と野球部を一体化させることで、この仕組みを実現します。
では、その仕組みについて説明します。この寮の建物の中には、生徒たちの寮として使う部屋の他に、障がい者の方に向けた『就労支援施設』と『グループホーム施設』として使用する部屋があります。生徒達にはその施設に仕事として支援に入ってもらいます。これを毎日2時間程度行うことで、社会貢献活動をしながら毎月5万円前後の収入を得ることが出来ます。これを寮費に充てることで、課題だった寮費の多くを相殺することが可能となります。さらにこの仕組みが生徒本人の実務経験として積み上がっていきます。
障がい福祉サービス事業を開業するにあたって、有資格者の配置が必須となります。それがサービス管理責任者と呼ばれる資格です。このサービス管理責任者は、勉強するだけで取れる資格ではありません。障がい福祉に携わり、実務経験を積む必要があります。無資格者であれば、8年の実務経験を要しますが、生徒達は寮生活を過ごしながら、実務経験を3年積むことができます。その後、大学へ進学し4年間福祉施設でアルバイトをするなどして実務経験を積み、やがて株式会社Nineに就職し、さらに1年の実務経験を積むと、おそらく史上最年少とも言えるサービス管理責任者が誕生します。サービス管理責任者は、2022年12月現在、平均40万円程度の収入が得られる、非常に魅力的な資格です。
ただ、生徒達にはまずは高校野球に全力で挑戦し、卒業したときに、将来の選択肢の一つとして、価値のある資格を取れるんだという心持ちで考えていただければと思います。私の使命は生徒達に一つでも多くの選択肢を与えることであると強く思っています。精華高等学校硬式野球部寮が、生徒達の人生を良きものとする一助となれば幸いです。
- 【寮設立への想い】挑戦を続ける全ての球児達に捧ぐ。